KNOWLEDGE
AI時代の雇用をどう描く?法改正対応から「自社の世界観」へ
労働基準法改正の議論は、AI政策、人材育成、人材流動性、人的資本経営まで含む大きな雇用政策へと広がっています。これから企業に求められるのは、個別の制度変更に対応するだけではなく、AI活用・人材戦略・労働法制を一体として捉え、自社が目指す未来の働き方や組織の姿を描くことです。本記事では、松井勇策氏の記事をもとに、企業が持つべき雇用の「世界観」と、人・AI・組織のあり方について考えます。
この記事の要約
生成AIの導入と、従来のシステム導入との違い
生成AIを企業に導入する際、従来のITシステムと同じように「ツールを導入し、業務に組み込む」という発想だけでは、さまざまな問題が生じる可能性があります。たとえば、導入しても一部の人しか使わずに定着しない、AIの出した結果をどこまで業務に使ってよいかの判断が人によってばらつく、といったことが考えられます。
生成AIは決められた処理を行うシステムとは異なり、人と対話しながら新しいアウトプットを生み出す存在です。そのため松井氏は、生成AIとの協働を、異なる能力を持つ存在と共に働き、価値をつくっていくことに近いものとして捉えています。
人とAIの共存・共創は、人的資本経営の新たなダイバーシティ課題
生成AIの導入によって変わるのは、個々の業務だけではありません。AIが組織の中で活用されるようになれば、人の役割や働き方、マネジメントのあり方にも変化が生まれます。
そのため、生成AI導入は単なる技術活用ではなく、人とAIという異なる能力を持つ存在が、どのように共存し、共に価値を生み出すのかという人材戦略・組織づくりの課題として考える必要があります。松井氏はこれを、人的資本経営における新たなダイバーシティ課題にも近いものとして位置づけています。
AI時代だからこそ「組織文化」を育てる
松井氏は、生成AIを活かすためには、AIの性能や使い方だけではなく、それを受け入れ、試行錯誤しながら活用していける組織側の環境も重要になるとしています。
AIを導入して終わるのではなく、人とAIが共に働くことを前提として、業務や人の役割、コミュニケーション、組織のあり方を継続的に見直していく。こうした組織文化を育てることが、生成AIを企業の価値創出につなげるうえで重要なテーマとなります。
齊藤コメント